静かだ
じつに静かだ
今、僕は静寂の中にいる
真っ昼間、しかも東京の喧噪のド真ん中・原宿にいるのにだ。
なぜか?
それは、停電だからです。
うちのマンションが、メンテナンスのため、真っ昼間の1時〜4時まで停電しているのだ。
停電になる前は、かなり焦ってアタフタしてました!
(って言っても、停電になることは1ヶ月近く前から知らされていたことで、直前でアタフタしてもしょうがないんだが)
エレベーターは動くんだろうか?
冷凍庫の中のものはどうなっちゃうんだ?
パソコンを充電してても、そもそもネットにつながらない!
メールもFAXも受け取れないじゃん!
もちのろん、レコーディングも編集作業もできないじゃんよーー!!
とまあ「一体その3時間何をしてたらいいの!?」と、リトルパニック症候群に陥った訳です。
しかし、実際に停電してみて、思う事は
静かだな〜〜〜〜〜!
これに尽きます。
おかしなことですが、ここは原宿ですから、外にはいつもどおり車も走っていれば、人の往来もなにもかもいつものままで、単にうちの建物が停電になっただけ、のはずなんですが、本当に時が止まったかのように静まりかえってます。
なんでこんなに静かなのか?
それは電気の音がなくなったからのようです!
冷蔵庫や空調のように、常に動いているような機械の音はもちろんですが、電気製品というのは、コンセントがつながっていれば、電源がONになっていなくとも、少なからず音を出してる訳です。
『通電音』
という言葉があるかどうかは知りませんが、つまりはそういう音ですね。
意外と僕らは、そういう音の中で生活してたんですね。
ビル全体が停電になった途端、その通電音が全くなくなり、あたりが本当に静まりかえったのです!
そのうち、蝉の声や、子供が近所で遊ぶ声なんかが聞こえてきました(マジ!)
うーん、僕は本当はこんな場所に暮らしてたのか!!
これが本来の原宿の音で、本来の家の音なんだな!
これってむしろ貴重になってますね。
だって、家中の電気を消すことはできても、ビルそのものの電気を消すっつのは、なかなかできないでしょ。
そう思えば、この静寂は一年のうち、いや一生のうちでもなかなか得られないものです。
数年前、ニューヨークが大規模な停電になったとき、結果的に多くの人が
「たまにはこういう生活もいい!」
と、むしろ電気のない生活を楽しんだように
意外と、電気がない、静まり返った時間というのも、悪くないものです。
しかし、冷凍保存してる食材だけが、かなり気になるのだ。。。。