レアと言える日本

ハワイのロコの間で美味しいと評判だというハンバーガーショップ『 Teddy's Bigger Burger』に行ってきた。
 
いわゆるファーストフード店だけど、ハワイの食べ物屋さんってどこに行っても観光用の要素が入ってるから、むしろこういう簡素なファーストフード店の方がある意味信頼出来る部分がある。
 
で、肝心のハンバーガーは、ジューシーでうまかった!
ハンバーガーにも色々と種類があるけど、ここのはバンズ(パン)も肉も軟らかい感じで、これはこれで好きでした。
 
と思ったら、友人が頼んだハンバーガー(同じもの)は、肉が焼き過ぎで固くて美味しくなかった!
 
思えば、僕らが頼む前にちょうど持ち帰りで大量に(20個くらい!)注文してるロコがいて、その一団と注文のタイミングがかぶってしまったから、一気に大量のハンバーガーが作られ、ものによっては焼き過ぎ、ものによってはレア状態、あるいはものによっては出来てからけっこう置かれて冷めてる、などなどかなり出来上がりに差が出ちゃったんだと思うんだよね。
 
ラーメンでもそうでしょ。5個以上いっきに作られると、ものによって麺の固さも全然違うし、器に盛られてからもやたらと置かれるから伸びきったり冷めたりするよね。
あれホント困るんだよね、以前のTALK SHOWでも書いたけど、ほんとラーメンは多くても作るのは同時に3個まで!!
全国のラーメン屋さん、このルールだけは、ぜひとも守って下さい!
 
閑話休題。
そんな訳で『 Teddy's Bigger Burger』のハンバーガーはまあ美味しいのとそうでもないのの両方あった訳ですが、あとで本を読んだらこのお店焼き加減を指定できたらしい。
思えば同じハワイ出身の『クワアイナバーガー』も青山に日本第1号店が出来た時は焼き加減を指定できて、美味しかったなあ。
今はすっかりチェーン的な作り方をしてるんでかなり味が落ちちゃったけど、青山に1店舗しかなくて焼き加減まで指定できた時はほんと美味しかったです。
 
にしても、そもそも我々日本人は、ハンバーガーの焼き加減を指定するなんて事は、考えられなかったよね。
ステーキならまだしも、ハンバーガー=ファーストフードっていう位の感覚しかなかった我々日本人にとって、ハンバーガーの焼き加減を指定する日がくるなんて思ってもみなかったわけです。
よくハンバーガー屋で『牛肉100%』なんて表記・宣伝を見たけど、それって逆に言えばやっとこさ牛肉100%っていうレベルに辿り着いたということだった訳ですよ。
やっと牛肉100%を手に入れた人々が、その肉の焼き具合までミディアムレアだウェルダンだ言いますか?そんな贅沢言いますか?
言わないでしょ。
 
しかし、ついに我々はハンバーガーの焼き加減について指定出来る時代に突入した訳です!
べつに、物としての贅沢ではありません、肉自体は同じものなんですから。
行為としての贅沢、趣味趣向としてハンバーガーも第2段階に入ったという事ですね。
 
「皆のもの、これがアメリカから来たハンバーガーという食べ物であるぞ。頭が高い!牛肉100%にてござるぞ!」
という時代から、
「チーズバーガー、ミディアムレアで。マヨネーズとピクルス抜いてね!」
なんて言える時代に突入した訳です。
 
ハワイからの帰り、空港でやはりハンバーガーを頼んだんだけど、ボリュームたっぷりなアメリカンバーガーで、空港のレストランながらさすがアメリカ!と思ったのですが、決定的にマズかったのは、やはり焼き過ぎで肉がガチガチなんですよ。
もしかしたら昔だったらそんな事気にならずに「アメリカのハンバーガーってやっぱでけー!うめー!最高ー!」って食べてたのかもしれないんですが、今となってはやはり焼き加減が気になってしまう。
頼む時に焼き加減を指定したくなってるんですよ。
 
レアと言える日本
 
ついに日本人もハンバーガーにおいて、そういうところまでやってきたという事なんでしょうね。