音楽という言語

僕は一応英語はまあ日常会話するレベルでは不自由ない位理解出来るのですが、というか普段の会話とかって何だかんだ身ぶり手ぶりとかも入ってそれなりに成り立ってしまうもんで、『英語』が得意不得意とかって問題よりもそもそも『コミュニケーション』が得意不得意って問題の方が大きいと思うのだよね。だから今もし中学校とかの英語のテスト受けたりしたら全然点取れないかもしんないけど、外人と会話するっていうのならそこらの中学生よりもは確実に出来るだろう、と。まあその位のレベルだけどね。

まあそういう訳で英語圏においては一応そこそこ会話だとか映画の台詞だとかそういうのはまあ理解出来るのですが、当然英語圏でない国に関しては全くもってさっぱり分からないのだね。さっぱり分からないというのはやっぱりすごいハンディーキャップで、それはむしろ会話以外の所ですごく大きな違いがあると思うんだよね。会話っていうのはさっきも書いた通り身ぶり手ぶりでそこそこ通じちゃったりするし、結構言いたい事・伝えたい事そのものっていうのは案外少ないと思うんだよね。つまりあれこれ色んな言い方をしたり、色々と会話に花を咲かせたりしても結局伝えなくちゃいけない事っていうのは「○○に行きたい」とか「○○したい」とか「楽しかった」とかまあ要するにすごく簡単な事なんだよね。だから少なくとも旅行レベルでは思ったより単語は使わないでもいいでしょ。だから言葉が分からなくても会話という意味では実はあんまり困らないんだよね。

しかしそのかわり会話以外のところで本当に困る。というのも僕らの周りには実は色んな情報が飛び交ってる訳でしょ。普段全く気にしてないようで、実は街を歩くだけで・電車に乗るだけで、沢山の言葉の情報を入れてるんだよね。それは周りの人の会話だったり、ラジオから聞こえてくるDJの話だったり、すごい量の情報の中ですごしてるんだよね。でも言葉が分からないとそういう情報っていうのが全て素通りしてっちゃう。これはなんというか本当につまらない。まあ逆に言えばすごい精神的に休まるというのもあるけどね、要するに日本に居ると全く何もしていない時でも実はすごい量の情報を聞かされてる訳だからね、それは何げに頭は疲れてると思うんだよね。でも言葉が分からない国では周りが何を言っていようと頭はそれを理解してないから、まあ鳥が鳴いているのと同じ訳ですよ、失礼な話だけど。だからまあ休まるっちゃ休まるけどね、でもやっぱり言葉が分からないという事はそれだけ多くの情報や楽しさを逃してしまっているという事だよね。

話が突然変わる様ですが僕は音楽が大好きで、まあとにかく沢山の音楽を聴きます(大丈夫、ちゃんと後で話つながるから!!安心して!!)。普通の人よりも単純に曲数でいってかなり多くの曲を知ってると思うんだよね。だから街中やお店で流れてる曲を知っている確率が普通の人より高いです。僕は知っている曲が流れるとすごく嬉しくなるんだよね、特に好きな曲がどっかのお店に入った瞬間に聴こえて来たりすると「うわーこの店いいねえ!!」なんてなるんだよね。そしてその事を一緒にいる友達なんかにも「この曲さあ、、、」なんて毎回話すんだけど、まあ僕に比べたらやっぱ知らない率が高いんだよね普通の友達たちは。そういう場合知っている曲を聴いている僕と、知らない曲を聴いている友達とでは同じ状況に居ながら明らかにその場の楽しめ度が違う訳でしょ。そういう意味で僕はかなり得をしてる訳ですよ、曲を知っているというだけで。

そこで思ったのは、これは言葉が分かる分からないと同じだなと。つまりBGMに流れている音楽を分からない人っていうのは、僕が言葉の分からない国で横の人の会話が分からないというのと同じだと思うんだよね。そこにすごく面白い情報やら何やらがあるのに分からない訳でしょ。例えばあるお店にある友達と入ったとする、そこにある曲が流れた、そん時その曲を知っている人としてはただ知ってるというだけじゃなくて、この店でこいつと居る時にこの曲がかかるなんてすごいいいシチュエーション!!なんて喜べる訳だよ。

だから例えば今回イギリスのパブに行った時にちょうどOASISの曲が流れて来た時とかはやっぱすごく嬉しい訳「俺今本当にイギリスに居るんだなー!!」って感じで。そこでOASISを知らない人は全くそんなん思わない訳じゃん、OASISがイギリスを代表するバンドでその曲がいかにもイギリスなパブで流れているっていう事の面白さというのが分からない訳でしょ。それからアメリカ国内を飛行機で移動している時に機内放送でシナトラの『come fly with me』が流れた時もやっぱすっごい嬉しい訳、単純に好きな曲って事でなくね。でもやっぱその曲を知らない人は別にそこでなんも嬉しくないというか、その曲が今この状況になぜいいのか?っていうのは分からない訳だよね。それはもうかなりの違いだと思うんだよね。それはその国の言葉を理解できるか出来ないかというのと同じくらい大きなハンディーだと思うよ。

言ってみれば音楽という世界共通言語を僕は知ってるっていう事なんだよ。僕は日本語・英語・音楽という3ヶ国(?)語を理解出来ると言ってもいいのですよ(まあ英語はちょっとまだだけど、、)。だから音楽を好きでいっぱい聴いてる人はそれだけですごく得というか、ホントひとつの言語を知っているという位強い味方ですよ。ラジオから流れてくる曲を知ってるかどうか、クラブでDJがかけた曲がなぜそのタイミングでその選曲なのかというのを理解できるかどうか、その違いで毎日の生活ってすごく楽しさが違うと思うよ。

特に言葉の分からない外国とかに居ると、音楽知ってるってすごい大きいよ。単純に自分的にもすごく楽しいしね、あとクラブとかで隣りで飲んでた奴とかが同じ曲で盛り上がったりすると、そこで言葉は通じないんだけどすごい仲良くなったりするんだよね「そーかそーか、お前もこの曲好きなのか!!分かるねえ!!」なんてね。そんな訳で海外に行こうと思ってる人は英会話とかやんのもいいけど、音楽沢山聴いとくっていうのも実はすごく役に立つよ。音楽はれっきとしたもう一つの言語だからね。