地獄のもんじゃ

ある時期、東京・月島にすごくハマってまして。ご存知の通り月島っていうのはもんじゃ焼き屋さんが密集してる地域なんだけど、生まれてからずっと東京に住んでる僕でも、実際にはそんなに行く地域じゃないんですよね。
小学校の頃に一度、親に連れられて行った事があって、その後はすごい久しぶりにオールナイトニッポンのレギュラーやってた時の最終回の時に打ち上げ兼ねてみんなで行ったんですけど、ほんとそれ位しか行った事なかったんだよね。
で、本当に久しぶりに最近友達と行ってみたら、なんかすごく面白くてね「もんじゃ」っていう食べ物自体が。みんなでワイワイと小麦粉を薄く延ばした物をコネコネコネコネと、なんつーかしょーもないでしょ。でもそれがすごく楽しかった訳ですよ。「なんか、もんじゃって楽しいなあ!」って思った訳。
で、それ以降色々な友達とかと足繁く通った訳ですよ、月島に。僕は一度ハマるとそれこそ週に何度も通ってその街の店全て知ろう!って思う人なんでね、毎週の様に月島に行っては色々な店に行ってみた訳ですよ。
で、これから話題の中心となるその日は『おしお』という店に入ったんですね。なんか一応有名なお店らしいので、そこそこ美味しいんだろうなあ・・という思いで入った訳ですよ。
タイミング良く、並ぶ事もなくお店に入れたので、とりあえず僕と友人はビールを頼み、定番の明太もんじゃを1つ頼みました。
僕はもんじゃ焼き屋でもんじゃ以外は絶対に頼みたくない人なんで(っていうかもんじゃ焼き屋で妙なサラダとか鉄板焼とか頼んでも絶対うまくないんで・・・)、とりあえず明太もんじゃだけ頼んであとは飲み物を頼んだ訳ですよ。
そしたらお店の女の子が「すいません、もんじゃはお一人様1品以上お願いしてるんですけど・・」と。まあ、それは分るし、俺自身友達と2人で来て1品だけで帰るつもりもなかったんで後で追加でもっともんじゃなり焼きそばなり頼もうと思ってたんだけど、突如そんな事を言われてしまい、「ああ、、、じゃあカレーもんじゃも下さい」と頼んだ訳ですよ。
そんな感じでなんとか無事にオーダーを済ませて、もんじゃが来るのを楽しみにワクワクワクワク待ってた訳ですが、僕が座ってる席の両サイドのテーブルに新しいお客さんが入って来たんですが、なんだかその新しく入って来た両サイドの2組(片方はおばさんおじさんのコンビ、もう片方は若いカップル)が「じゃー、何頼もうか?」とか話してるんですよ、俺らをはさんで。
要は親子4人で来たんだけど、俺らを挟んで、2人2人に分けられちゃッてる訳。で、僕もその会話を聞いてすごく気になったんで横のカップルに「もしかしたら、こちらと一緒の方ですか?」って聞いた訳、そしたら「ああ、そうです」と。
なんか、すごくかわいそうじゃん、その座らされ方って。まあ俺らがすでに食事始めててって状況ならしょうがないけどね、俺らもまだビールしか飲んでない状況ですよ。だから、お店の人が一言俺らに「すいません、横の席に移ってもらえますか?」とかって言って俺らを移してその人達を隣同士にすれが全部解決する問題なのに、お店のやつが気が利かないから、この家族は俺らを挟んで2人2人で席に着いてる訳。
で、俺やっぱそういうのおかしいと思うから、その人達に「あの、席代わりますよ!4人で並んだ方がいいでしょ!」って言って代わってあげた訳ですよ。お店の人にもそう伝えてね。
もちろんその家族はすごく感謝してましたが、それ以上に俺はお店に対して「??」な訳ですよ。繰り返しますが、すでに料理が出てるとかならまだしも、なんでまだお酒しか出されてない俺らに一言「すいません、横にずれてもらえますか?」って言えなかったんだろう?って。たったその一言言ってくれれば俺らもなんの問題もないし、第一わざわざ月島までもんじゃ焼きを食べに来た隣の家族は、離れ離れではなく4人一緒でもんじゃを食べれる訳じゃないですか。なんでそんな事にここの店員は気付かないんだろう??とすごい疑問だった訳ですよ。
まあ、そんな事もあって、ちょっとこの店の店員に対して「?」と思いつつも、僕らの所に待望のもんじゃ焼きがやって来た訳です。が!!しかし、、やって来たのは俺らが頼んだ『明太もんじゃ』ではなく『明太モチもんじゃ』だったんですよ・・・。いや、明太子にモチが入ってるのは確かにうまいが、俺としてはその時点でお腹がそこそこ一杯だったのを考えてあえてモチ無しの『明太もんじゃ』にしたんですよ・・。
だから「あの、モチいらないんですけど・・」って言おうかと思ったんですけど、まあ訂正するのも面倒臭いし・・って事で、そこは大人になってとりあえず「おっしゃー!」という訳で土手を作ってもんじゃを作り始めました。
しかーし!!ここでまたトラブル発生!!。今度は鉄板から全く「ジュー!!」の音が聞こえて来ないんですよ!!
不思議に思った俺は散々ガスのノズルを調整したんですが、どう見ても『最強』に入ってる訳ですよ。でも、全くジュージュー言わない訳・・・。もうホント悲しくなる位シーン・・・・な訳。横の客とか周りはみんなジュー!ジュー!!なんですよ!!でも俺らの席だけとにかくシーン・・・な訳。
で、さすがにおかしいと思ってお店の人を呼んで「なんか、全然ジュージュー言わないんですけど、火力弱くないですか??」って言ったんだけど、お店の人も「そうですね、、、もっと普通はジュージュー言うんですけど・・」とかって言いながらも全然打開策無しなんですよ。で「もうちょっと置いてもらえばその内温まりますから・・・」とかって言って戻ってったんだけど、はっきり言って一向に温まる気配はないんですよ。
そんなこんなでグチュグチュ(まさにこの表現ピッタリなんだけど)してる間に、横の家族(先程わざわざ席を代わってあげた人達)とかはもうすっかり焼き上がって、ヘラ使って食ってる訳ですよ。しまいには俺らより後に焼き始めたその家族がすっかり食べ終わってんのに、いまだに俺らの鉄板では全くもんじゃが焼けて無い訳!!
さすがにおかしいと思って店員を呼んで「いや、マジでこの鉄板、確実に火が弱いんですけど、なんとかなんないですか??・・・はっきり言ってかなり盛り下がってんですけど・・・」とかって言ったんですが、店員は相変わらず「いやー・・・・」とかって言葉を濁らせつつなんも改善しないんですよ。
という訳で僕の前にはグラタンの様にグチャグチャと煮えられた明太子もんじゃらしき食べ物と、更にその鉄板で次にグチャグチャと焼かれようと(煮られようと)しているカレーもんじゃが置かれてる訳です。しかも明太もんじゃが全く出来上がらないもんだから、カレーもんじゃに至ってはまだ一切手も付けられてない状況で置かれてる訳です。
で、さすがにそろそろ火が通ったかな?という時期に、まずその第1弾の明太もんじゃを食べてみたのですが、はっきり言って「まずい!!!」
店名をもう一度はっきり書いておきます、東京・月島の『おしお』です。
もう一度はっきり書きますが、「まずい!!!」
もうね、呆れましたよ、ホント。なんで月島までわざわざ千代田線から半蔵門線・大江戸線まで乗り継いでやって来てこんなまずい液体を食べなくちゃいけないのかと・・・。
俺もうね、一口食べた瞬間に「もういいよ、帰ろう・・・この店最低だよ。」と言った訳ですよ。でも、友人はやっぱりその場の流れを考えて「まあ、いいじゃんとりあえず食べてから・・・」みたいに俺を慰めてくれてるんですが、俺としてはもうマジで居てもたってもいられない訳ですよ、こんないい加減な店には。
随分前に中野の焼肉屋で同じ様な事があって、肉自体は悪くないお店だったんだけど、とにかく鉄板が全く「ジュージュー」言わない訳。そん時もやっぱり俺はすぐに席を立って「火が弱いんで、悪いけど帰るは・・」って店の人に言ってその場を出て、すぐ10M位先の焼肉屋に入り直したんだよね。やっぱさあ、せっかくの肉が目の前でグジュグジュと弱火でまずーくまずーく焼かれてるのはホント耐え難いんだよね。
これってさあ、ほんとプロ意識なさ過ぎでしょ、もんじゃ焼きとか焼肉で商売してて(要は鉄板が命と言ってもいい職業で)、その鉄板のメンテナンスが出来てないっていうのは、俺らで言ってみたら例えばライブでギターが壊れてて全く音が出ないとか、スピーカーが壊れて音が出ないとか、そういうのと同じでしょ。そんな事でいいのか??っていう。
すごく当たり前の事だけど(あえて言うのもおかしい位だけど)、俺らだって例えばライブで普通に演奏して・歌って・様々な表現をした上で、そこから先でその技術とか、どれだけ人に何かを与えられたか?ってとこで仕事してる訳じゃん。
だからそれ以前にスピーカーから音が出てないとか、照明がちゃんと照らされてないとか、そういうのはプロでもなんでもない訳ですよね。そっから先の技術やセンスを問うのがプロであって、そもそもその基本が出来て無いのはプロですらない訳ですよ。
で、話は戻りますが、そのもんじゃ焼き屋『おしお』は、もんじゃ焼きで商売していながら、鉄板の温度が低くて焼けないって、それもう完璧にド素人でしょ!!ちゃんと焼けた上で、そっから味がどうしたとかサービスがどうしたとか値段がどうしたとかって言うのがプロであって、鉄板の火が弱くて、うまくもんじゃ焼けない・・ってもうプロでもなんでもないですよ!!
つーかさ、もんじゃ焼きなんて、お店は材料をそのまま出してるだけなんだから、鉄板でちゃんと焼けて初めて料理な訳ですよ。だから鉄板がしっかりしてないとかって、もう全然駄目な訳でしょ。
しかもね、あまりに焼けないもんだから俺がその事を伝えて、焼き途中の明太もんじゃと、まだ全く手もつけてないカレーもんじゃを残して「悪いけどこれじゃ美味しく食べれないんで、帰ります。お勘定お願いします・・・」って言って帰ろうとしたのに対して、ここの店員全くなんのフォローも無しで「それでは3300円です」って言ってきたのよ!!これどうなの!?
はっきり言うけどね、お前はアホか!?と、さすがに金を払う手も震えるっちゅーねん!!(俺がどこ出身かさえ今イチ不明になってきてますが・・・)。
普通さあ、明らかにお店サイドのミスなんだから「すいません、火の調子が悪くて・・・」とか「まだ焼いてないカレーもんじゃの代金はいりませんので・・・」とか言うじゃん!(実際問題として代金は大した事ないんでどうでもいいんだが、少なくも飲食店の良識として「すいませんでした」の一言くらい言うよね!!)
なのに、この店員全く何にも謝りもせずに普通に勘定を言ったんですよ
わざわざ月島までもんじゃ焼きを食べに来て、誰が好き好んで焼き途中のもんじゃとまだ一切触ってもいないもんじゃ焼きを置いてまで勘定をして帰ると思ってるんだ!と。それはすべてお前の店の鉄板の火の管理が悪いからなんじゃねーのか!!と。しかもその3300円の中に換算されてると思われるモチはそもそもお前らが間違えて持って来たもんだっつーの!!
俺もホントこの瞬間ばかりは(本気で)キレるかと思いましたね。もう俺こういうド素人大っ嫌いなんですよ!!
俺にとって、曲や詞、そしてマイクやスピーカーに至るまでが仕事上本当に大切なのと同じ様に。もんじゃ焼き屋にとって鉄板やその火の具合っていうのは商売上の命じゃないのかな??と。それを適当に管理しておいて、よくも客からお金が取れるもんだなと。業種は違えど、少なからず同じプロとして、そして同じ東京人として情けなくなりましたよ。(まあ、正確には彼らはプロじゃないんだけど)
思い起こしてみるとね、この『おしお』っていうお店、今回だけでかなりをミスを犯してる訳ですよ。まず俺らを挟んで4人組の家族をバラバラに配置したでしょ。よく言えばそれは先客である俺達に気を使ったとも言えるけど、まだ俺らも食事すら来て無い状態だった訳だし、結局気を使って俺らから席交代を言い出した訳だからなんも意味ないよね。
で、その後注文を間違えてる。
で、しまいには鉄板の火の調子が悪くて肝心のもんじゃが全然焼けない!!そして最も最悪なのはそれに対して全くなんの謝罪もない!
俺ね、この場を使ってこのお店を糾弾しようなんて気は全然ないですよ!!嫌がらせする気も全然ないし、もうホントどうでもいいから、こんなド素人の店はね。ただね、もしこのページを見てる人で今後月島に行こうとか思ってる人が居たらね、ホントこの『おしお』だけは気をつけて下さいね!
俺は、他人の失敗にも、ちょっとした犯罪にも(?)すごく寛大な人間ですが。ただ、この店みたいに、ド素人がプロのふりして人から金をもらって偉そうに商売してるのだけは、どうしても許せないんですよ!!そんないい加減な仕事が許されると思うなよ!!と。
もし今後この『おしお』がなんかの雑誌で紹介されようと、あるいはTVに出る事があろうと、俺は絶対にお前らの仕事なんて認めないぞ!!(むしろこんな店を取り上げたメディアさえ疑うよ!)
『おしお』君、これが僕だったからまだ良かったけど、例えば地方から東京に観光でやってきて、わざわざ月島まで楽しみにもんじゃ焼きを食べに来た家族とかだったらどう思うよ?わざわざ九州や北海道からやってきて、ヒドイもんじゃを食べさせられて「まあ、もんじゃ焼きなんてこんなもんなんじゃないの?」なんて感想を持って帰られたら、君は東京人としてどうなんだよ!!
もちろんこれを機に、俺の足がそれまで通ってた月島からばったり遠のいた事は言うまでもない・・・。