グローバル化とモザイク

最近、海外を旅してるとつくづく思うのは「日本って有名になったなー」って事ですね。
 
僕が海外旅行を頻繁にするようになったのは中学1年生の時からだから、1986年の頃ですね。またいずれ詳しく書くかもしれないけど、中学1年の夏に家族でN.Y.からL.A.まで、アメリカを車で横断したのね、それが俺の旅の歴史の始まり。その経験は今でもホント自分の中でデカイと思うし、そんな事をしてくれた親父にはホント感謝してますね。
 
家族4人でレンタカーで1週間かけてアメリカ大陸を横断!!ほんとスゴイ親父だと思うよ、中学生の子供を二人連れてそんな事するなんて。 という訳で、思えば始めてアメリカの各地を廻ってからもう20年近く経つ訳だけど、ホント最近思うのは「日本って有名になったなー」って事なんだよね。
 
これ大袈裟ではなくね、初めてアメリカに行った時って、田舎とか行くと、家族全員ジロジロ見られたんですよ!!「この人達はどこから来た何人なんだ??」って感じで。もちろんL.A.とかN.Y.とかの都会は当時も沢山の日本人が住んでたけどね、車でアメリカの田舎の更に田舎町みたいなとこ行くとね、ホント初めて黄色人種を見る様な目で見られたりしたからね。『日本=富士山・芸者』とまではいかないまでもね、まだ寿司だとかマンガだとか日本のカルチャーが今みたいに有名じゃなかったし、もちろん田舎には日本食レストランなんて絶対なかったよね。
 
それと最近では野球でもサッカーでも、日本人選手が海外で活躍してる時代だけど、当時は日本人が世界で活躍って事自体少なかったから、とにかく世間一般的にはやっぱり認知度が低かったよね、日本人の。
 
しかも、逆に言うとちょうど俺が中学生の頃って日本文化にアメリカ人とかが興味を示し始めた頃だったから、逆に変な勘違いの文化とかが沢山あった訳。『カラテキッド』って映画がアメリカで流行った頃だからね、まさにそんなレベルの興味がね。
 
そん時から比べるとホントに今は日本もポピュラーになったよね。正確に言うと日本が有名になったというより、色んな意味での日本文化が個々に有名になったって感じだろうけどね。寿司とかね、今となってはアメリカのどんな田舎町(海もない)に行っても1軒位あるしね、普通にスーパーでも売ってたりするしね。電気製品はもちろん言うまでもなく日本ブランドが世界のスタンダードだし、アニメとかゲームもね、ポケモンにマリオにドラゴンボールとかね、スゴイよね。少年ジャンプも出たみたいだしね。
 
日本の色んな文化がすごく有名になるっていうのは、やっぱり嬉しい面もありつつね、昔みたいな海外における異国感っていうのが少なくなったのも事実ですね。
 
俺とかアメリカのモノが大好きだったからさ、それこそ中学の頃とかアメリカのオモチャ屋とかスーパーとかほんと天国みたいだったんだよね。今、俺アメリカのモノに囲まれてるー!!キーー!!ってな具合にね、マジで興奮したね。スーパーマンとかキャプテンアメリカがズラーっと並ぶTOYS'R'USとか、デッカいシリアルがギシギシ積んであるスーパーの棚に挟まれたりしてると、マジで「ウワーー!今俺アメリカにいるーー!!」って大喜びしてた訳。
 
それが今ではどこのスーパーでも普通に寿司に豆腐、醤油に味噌まで置いてあるしね、オモチャ屋行ってもNINTENDOにSONYでしょ、同じ国民として嬉しい反面「ここってホントにアメリカ??」って感じですよ。
 
それと逆に日本に居ながらにして海外の文化も入りやすくなったしね。インターネットなんかマジでそうだけど、洋服屋にしてもアメリカトイ屋にしても、昔だったらわざわざ海外に行かなくちゃ手に入らなかったものが平気で日本で買えるでしょ。航空券だって昔に比べたら異常に安いし。
 
そういうグローバル化っつーの? とても良い事だとは思うんですけどね、手に入らなかったからこそ憧れたもの、知らないからこそ興味ひかれたもの、間違って伝わってしまったから逆に面白かったもの、って沢山あったでしょ。そういうのが減ってる気がするよね。
 
ジグジグスパトニック・カルチャークラブ辺りの間違った日本感、ああいうの好きだったんだけどね。日本の事ホントは全然知らないんだろーなー!!っていうのね。でもだからこそ面白いっていう。
 
お互い知り過ぎるっていうのは、もしかすると一気に想像力や興味を減少させてしまうかもしんないね。そう考えるとアダルトビデオのモザイクって絶対必要だよなーという気もしますが、全く話のオトし方がめちゃくちゃですね、これじゃ・・・。