スタミナ

最近とてもとても(重複)思うのは、スタミナって重要だなあという事ですね。アーティストって世間的にはどっちかというとスタミナとかって言葉よりセンスとかって言葉の方がイメージ的には似合ってるのではないかと思うのだが、実はねえすごく大切なんですよ、このスタミナがね。
 
例えばさあ、レコーディングとかしてても平気で徹夜で次の日の昼なんて事になる訳ですよ。そんな時ってやっぱスタミナあるやつじゃないと駄目なんだよね。もしセンスとスタミナ、どっちか一つだけ選ぶとしたらアーティストとしてどっち取るか?っつったら、当然「センス!!」と言わねばならないと思うのですが、正確にはどっちもないと駄目なんだよね。
 
話を戻すと、例えばレコーディングが長引いて次の日の昼間になってしまった時、そこで疲れたからって「じゃあこの位で・・・」ってな感じに音作りとかしちゃったら駄目なんだよね。そういう状況でもいかにちゃんと自分の求めている音を追求できるかっていうのが大切なんですよ。
 
逆に言えば誰だって元気な時、調子が良い時にはアイデアとかもすごく浮かんでくるしセンスも冴えてると思う。でもそれを常に、例えば疲れてる時や気持ち的に追い込まれてる時とかでも出せるかっていうのがプロのアーティストとしては大切だと思うんだよね。
 
スタミナっていうのは別に体力的な事だけじゃなくて、精神的なスタミナっていう意味でもね、大切ですよ。例えば気心知れた仲間内で仕事する時は当然楽しくて良いアイデアとかも出てくると思うんだけど、それを初めて一緒に仕事する人とでも発揮出来なかったら駄目なんだよね、そこで気持ち的に畏縮しちゃったりして良いアイデアとかが出なかったりしたら、それはもう駄目なんですよ。ライブだってさあ、自分達のファンの前では気分的には盛り上がってすごいプレー出来るけど、知らない所に行ったら全然駄目になっちゃうとかだったら少なくともプロとしては駄目だよね。
 
そういうスタミナってマジですごく大事だよ。センスのいいやつとか、面白いやつなんていくらでもいるんですよ世界中に、でもそういう才能や自分のこだわりをどんな状況でも発揮できるかっていうのが大切でさあ、それは要はスタミナなんだよね。スタミナがないやつは結局その才能をちゃんと出せないんだよね。よくスポーツの世界とかで「本番に弱い」とかって言われる選手とかいるけど、やっぱどんなに才能があってもその才能を何万人何十万が見てるっていうプレッシャーの中や、連日の疲労があるっていう状態とかで発揮できなかったら駄目なんですよ、そういうスタミナがなかったらやっぱただセンスがよくても通用しないんだよね。
 
これは別にアーティストとかスポーツ選手だけの事じゃなくて、世間一般でも同じだと思うんだけど、実際に自分の周りとかを見渡すとなんかスタミナのないやつって多いなあ!!って思うんだよね。みんな元気な内とか自分がノってる内はいいんだけど、ちょっとでも(体力的・精神的に)疲れちゃったり、気分的に落ちる事があったりするともう全然使えないっつーか、どうにもなんないやつら、多いよ。スタミナね〜な〜〜!って感じ。
 
バンドとそのスタッフとかもそうだと思う。1枚すっごいアルバムを作るとか1発なんかみんながビックリするような事をするって簡単なんですよ、わりと。それをコンスタントに続けたり、音以外の部分でも本当に細かいところをどこまでこだわれるかとか、そういうのがすごく大切な訳で、それは体力的にも精神的にも本気でぎゃんばんなきゃ出来ないんだよね。それが出来てないやつが多すぎると思う今日この頃なのですね。
 
たぶんそれって年齢的な事とか、体力的な事じゃないと思うんだよね。自分のセンス・仕事・作品に対してどこまで気力を持ち続けられるかって事で、要は気持ちの問題だと思うんだよね。だから例えばテンパって来ると仕事がいい加減になってくるとか、疲れてくると仕事がそこそこの出来になってくるみたいのは、結局自分の仕事に対してその位の思い入れしかないって事んだよね。マジでそういうスタミナ切れな人達が本当に多いと思う今日この頃なのですな。
 
な訳で2001年に僕が掲げたいテーマのひとつはスタミナなのですな。