ワタナベイビー×小宮山雄飛 ホフディラン ホ二人旅2013 スペシャルインタビュー

ワタナベイビー×小宮山雄飛 ホフディラン ホ二人旅2013 スペシャルインタビュー

今年もはじまります。
ホフディラン2人きりの全国ツアー<ホ二人旅>、2回目となる今年のツアーを直前に、意気込みと大盛況だった昨年の思い出などなど、ざっくばらんに二人に聞きました。(インタビュー 山際貴)

ー今回が2回目となりますが、はじめて来られる方もいると思います。
まずはホ二人旅についての簡単な説明をお聞かせください。

w:
はい、そもそもデビュー16年目まで二人でライブやろうという発想がなかったんだよね。デビュー以来ずっとバンドメンバー(タナカゲンショー・キタダマキ・ホリウチジュンヤ)とやっていたので。それで二人っきりでツアーをやったらどうなるんだろうという不安と期待が混ざった感じで、、、でもやったら面白いんじゃないかという話になり、昨年企画したんだよね。やってよかったよ。
y:
そうそう、今まではライブハウスとかだけだったけど、ホ二人では会場選びの時点から、全国の面白い場所を見つけて、酒蔵とかお寺とかカフェとか、演奏だけじゃなく場所そのものを楽しむっていうのが面白かった。全公演おかげさまで売り切れたのも、やっぱりやってる側からすると嬉しかったですよね。

ー雄飛さんが日頃から言ってるDIYの精神をよく表してるツアーですよね

y:
そうね、二人+スタッフというミニマルな形で小回りが効くし、機材の搬入からセッティングまで基本すべて自分達でやらなければいけないのだけど、それも含めてライブをゼロから作り上げていくという実感がよかった。終わってからの打ち上げとか含め、地元の人たちとの触れ合いも楽しかった。会場の人がライブ前に食事を僕らに作ってくれたりとかもあって、どの会場も、ファンの皆さんが見ていない舞台裏でもホ二人旅らしいそれぞれの物語がありました。

ーなるほど、単に演奏だけじゃない、まさに『旅』ですね。
昨年訪れた場所で、特に二人が印象に残った場所などありますか?

w:
僕ははじめて子供ができて、それをライブ中に発表した広島かな。広島自体めちゃくちゃ久しぶりで13〜14年ぶりかな。
ブランクがあったから、ライブで行くのを少しあきらめていたというか、でも行きたいなと思っていた場所だったし、そこで子供の誕生発表できた事実も印象深いのだけど、すごかったのは、人口密度が今までのどの会場よりも一番半端なかったね(笑)
y:
そうそうギュウ詰めっつーか、屋根裏部屋みたいな、立つと頭が当たっちゃうとこまで人がいてね(笑)
w:
なんか演奏してるこっちが、申し訳ない感じになったね。
y:
「じゃあ次の曲はみんな立って盛り上がってー!」って言っても「立てませーん!」みたいな(笑)
w:
(笑)広島ヲルガン座ね、あそこは楽しかったな。とにかく密集ライブ!人と人がひしめき合って、そこでベイビー誕生を発表して、ドカーンと会場が一つになった、あのひしめき合いは忘れないね。
y:
僕の番組『こむぞう』でもその話したけど、ワタナベイビーが子供ができたことを発表するっていう時の鬼気迫る感じというか、あれは横で見ててもほんとに鳥肌立つ感じでしたね。ギリギリまで悩んでたじゃない、ライブで発表すべきか、ブログとかそういう場所なのか、ツアー中がいいのか、ツアーが全部終わって改めてがいいのかとかね。
w:
うん
y:
で、最終的には「ワタナベくんが納得行く形が一番いいと思うよ」って話したら、曲中にいきなりキタ!(笑)でもああいうのが本当にライブの醍醐味だと思う。単に決められた曲をうまく演奏するってことじゃなくて、全ての会場でその時その時なにが起こるか分からないっていう、僕ら二人の間すら手の探り合いというか、どう転ぶか分からない。そういうサプライズであり、その日その日のリアルな変化こそホ二人旅やってる意味だと、だから1カ所だけじゃなく何カ所も僕らと一緒に来た方がいいよ!と、はい、僕今うまくまとめました!

ーそんな雄飛さんが印象に残った場所は?

y:
僕はね、どこもほんとに良かったけど、あえて上げるなら高松かな。
ライブの盛り上がりもすごかったけど、僕は、全国ライブにいくと、前後に一人でぶらぶらする癖があるんだけど。高松の日もそんな感じで、ライブ終わってみんなで打ち上げやって、その後一人で駅前で缶ビール飲んでたんだよね、もうどこもお店がやってなくてさ(笑)。で、ふと見ると夜行列車が停車してたんだよね、本州の方に行く感じの。そしたら「これに乗ったらまた新たな旅が始まるんじゃないか?そこに物語があるんじゃないか?」とふと思って、むしょうに乗りたくなってきてね(笑)、それをtwitterで「このまま一人で旅に出たらみんなビックリするかな」みたいに呟いたら、スタッフが心配してホテルから飛び出してきて止められたりと、そんなことをやっていたらtwitterを見たファンの人が駅に実際やってきて「ユウヒほんとにいたー!」みたいな(笑)、で一緒に記念撮影して「これtwitterで出していいですか?」って言うから「もちろん、僕もRTして拡散するからどんどん出して!」って(笑)、そういうのは東京だとあんまりできないから新鮮だなと思った。だから今年はそういう繋がりをソーシャルメディアを駆使してさらに発展させた形で作りたいなと思っています。ライブ以外でも一緒に旅を楽しむものを作りたいね。

ー長い時間をメンバー二人だけで過ごして、そこで生まれた二人の絆など、ホフディランとしては実際いかがでしたか?

w:
何回目かのライブで雄飛が本気になったと思った瞬間があって惚れ直した瞬間というか、ツアーを重ねていくうちに雄飛の演奏がすごく最高になって来て、「あ、雄飛燃えてるな」という瞬間が見えて、心強いなと。たしか4回目くらいだったと思うけど、それまではミスがけっこうあって・・
y:
すいません・・・(笑)
w:
せっかく良い曲なのに、コード間違えちゃしょーがないだろ!と
y:
ほんとすいません・・・(笑)
w:
今まではバンドメンバーの演奏に支えられていたのだけど、二人だけだから、僕らで支え合わなければいけない。それで「これ大丈夫かな?」と思ってたら、雄飛が突然明らかに練習してきたなってくらい変わって来たのにビックリした。この歳になると、もし悪い部分があっても、それを変える事って難しいでしょ。だから尊敬したね、ここにきて、まだ目に見えて変われるやつってすごいなと。
y:
あ、これいい話だったのね?(笑)
w:
相方をすごく意識した瞬間だったね、結成してはじめて感じた意識だったかも。すごく大切な存在なんだなと改めて分かったよ。

ー雄飛さんはどうですか?

y:
僕は役割上、全体を統括してるから、二人というよりも全体的な視点になってしまうんだけど、例えば、マネージャーがミスを乗り越えて強くなって来たなとか、ワタナベくんがスタッフと良いコミニケーションするようになってきてるなあとか。あと何カ所も来てくれているファンの人がどんどん自分達で場を盛り上げていったり、それこそホフの二人だけじゃなくスタッフと関係者とファンも含めた全体のホフディランチームが日に日にみんなで強くなっていくのを感じられて、それがすごく良かったなーと。あ、これだったら50歳〜60歳までこのチームで楽しめるな!って確信しました。

ーそれでは話を今年に移して、会場選びもホ二人旅の面白さの一つだと思いますが、基本的には既存のライブハウスではない場所ですね。今年はどんな感じで会場を選んでいったのですか?

y:
前回にすごく感じたのは、会場の人・受けいれてくれる方々の熱意で雰囲気などすべてが変わるということ。会場の規模に捕われず、本当に熱意がある地元の協力者を探すとこからまずスタートして、場所もスタッフが細かくやり取りをして厳選していきました。だから前回以上に良いグルーブが各会場ごとに生まれるんじゃやないかとすごく楽しみですね。

ー昨年以上に色々物語ができそうですね

y:
うん、大切なのはどこまで音楽以外のことができるかということのような気がします。会場の方々とのコミニケーションだったり、地元の人たちやファンの人と作る思い出だったりね。「一緒に時を過ごす」っていうのが一番の核だと思います。

ーホ二人旅で全国を回ってみて、お二人が<旅のしおり>的にファンの人に楽しみ方を提案するとしたら、どんな感じでしょう?ライブのついでに旅気分も満喫できたら最高ですよね。

w:
旅気分と言えば、高松elementのオーナーの方が面白くて、ライブの翌日に朝8時集合とかで、どうしても僕らを案内したいところがあるから、時間を空けてくれと言われて、あ、え・・・えーっと、蕎麦? うどん?どっちだっけ?
y:
だめだこりゃ・・・(笑)ワタナベくん、うどんですよ、香川県は、う・ど・ん!蕎麦じゃないですよ(笑)
w:
そうか そうか 讃岐のうどん巡りをしたんだ!!
あれはダイナミックだったね。食べれるわけないと思っていたんだけど、4軒くらいまわってペロっと食べれてしまった。あれは不思議だったな。
y:
そんだけ印象残ってんのに、うどんか蕎麦か覚えてないって、連れていきがいないよなー(笑)

ー雄飛さんはどうですか?

y:
裏方的な話になるけど、場所場所で駆けつけてくれるスタッフがいるんですよ。いつも一緒にまわるマネージャーとは別に、例えば新潟で手伝ってくれる地元の関係者、札幌では札幌の関係者、あと熊本の時はこむぞうの二人が東京から駆けつけてくれたり、力を貸してくれるスタッフがいて、とても心強い存在。これもある意味旅の醍醐味というか、僕らだけじゃなくみんなで一緒にツアーを作り上げていく感じ。

ーそうなんですね、まさにDIYなホ二人旅ですね。

y:
あ、そうだ思い出した。今年はホフ史上初の島根ね!あそこ行ったらかならず出雲蕎麦を食べなきゃいけないんだった!あれうまいから、絶対食べよう。
w:
それ全然話の流れと関係ないぞ(笑)

ーライブの内容的な部分なんですが、前回のツアーはディズプレイを使った演出が目玉だったと思いますが、今回はどんな感じなんですか?もちろんまだ秘密な部分があるかとは思いますが…

y:
今回はね、単純に前回のパート2になってはいけないと思ってる、やっぱり常に新しいものを提供しないと意味が無い。僕的なテーマはやっぱり曲の力だと思っています。

ー曲のちから??

y:
曲そのものの力。メロディーだったり言葉だったり、そういうのをどれだけしっかり伝えられるかというところに焦点をあてたライブにしたいと思っています。
もちろん前回同様、何かしらの演出はあるにせよ、終わって帰るとき演出の面白さではなく「曲が良かったね」と思って帰ってもらえるようなライブ。例えば同じ『欲望』でも、15年前の曲なのに今回のライブで初めて気づく良さがあるようなものにしたい。

ーいつもやらない曲も演奏すると伺いました、セットリストを楽しみにしています。

w:
あと新曲だね!
y:
そうね、今回のもう一つのテーマは新曲。とにかく曲の力です!

ーあと、今回はgoogle+を使って面白いことを考えているそうですが、どんな内容なのか聞かせください。

y:
さっきも言いましたが、ホ二人旅は単に演奏ツアーではなく、色々な人とのコミニケーションだと思ってて、今回はホ二人旅が始まる前の段階からとにかく色々な人に参加してほしいと思ってるんですよ。そこでgoogle+にホ二人旅のコミュニティーを作ろうかなと。

ーそこでどんなことをやるんですか?

y:
例えば名古屋出身のホフファンだけど今は海外に住んでてホ二人旅には来れないって人がいるとするでしょ、そういう人が「名古屋のここのお店が美味しいよ」とか情報をくれたり。
w:
ライブに来れない人も参加できるツアー、新しいね!
y:
そうそう、ライブに来る人はもちろん、来れない人も何かしらの方法で参加できるライブツアーがあったら面白いなと思っていて。逆にライブに来たファンはライブの様子をレポートする、そしたら来れない人も楽しめる。
w:
それはいいね。
y:
なので曲によっては撮影や録音もOKにしたらどうかなと、それを自由にgoogle+やYOUTUBEに上げてもらう。そうやってみんなで共有できるようなものを作れたらいいなと思ってます。ライブに来れない人も巻き込んだコミュニティーを作れたらいいなと、そんな新しいライブの楽しみ方を提案したいですね。

ーこれはかなり楽しみですね!ファンの皆さんはぜひソーシャルメディアなど色々なホフの活動を含めて楽しんで下さい。では最後にファンの皆さんに一言お願いします。

y:
ホ二人旅はみなさんと一緒に作る旅です。ぜひ素敵な物語を一緒に作りましょう!
w:
そうね、1カ所と言わず2〜3カ所来て、僕らの成長ぶりも楽しんでください!
y:
うん、僕の演奏が良くなるのは4回目以降ですから(笑)、ぜひその前と後を知って欲しい。
w:
今年もやりますホ二人旅 是非お越しください!!