なじみたい

ハワイでビーチを散歩したり、若者が集まるバーにみんなで飲みに行ったりしてふと思ったんだけど、ここで俺の曲がマッチするだろうか?と。
 
例えばハワイのビーチで、ハワイアンがかかってる。
当然、これピッタリ合います。
 
あるいは若者が集まってるビーチ沿いのクラブで、ヒップホップがかかってる。
これもとても合います(もちろん曲によるが)。
 
あるいはビーチパーティーでガンガンのテクノにのってみんな踊ってる。
これも合いますよね。
 
あるいは海辺でスピリチャルなギターの弾き語りなんていうのも、しっくりくるものです。
 
はたして、俺の曲はここに合うだろうか?
 
何も、ハワイのビ?チに合う曲を作りたいという訳じゃありません。
パーティーが盛り上がるようなテクノを作りたいという訳でもありません。
 
しかしながら、その状況に合う曲、その場所にしっくりする曲、そういうのを作りたいという気持ちは最近すごく強くなってます。
つまり、曲そのもののメロディーの良さとか、詞で多少面白い事を言ってるとか、そういう事ではなく、曲がその場所や人々・空気とマッチしてるようなものを作りたいという事です。
 
例えばジャマイカのレゲエ。
完璧に土地や空気とマッチしてるよね。
もちろんレゲエは歌詞の部分もすごく重要で、ジャマイカ人にとっては色々な主張だったりする訳だけど、それ以上に純粋に曲がその場所に合っている。
 
ある意味では日本の演歌なんかもそうだよね。
メロディーや歌詞も重要ですが、それ以上に日本のいたるシーン・風土にピッタリ合ってるんですよ。
 
僕は子供の頃から洋楽を聴いてきて、特に学生時代はギターポップやインディーロック・オルタナティブロックなどと呼ばれるようなジャンルを聴いてきて、良くも悪くも曲寄りの聴き方をしてました。
つまり、状況は関係ない、CD屋で新しいCDを探してきては家で聴いて、この曲いい!このBメロ最高!ここのコ?ド進行泣ける!このリズムかっこいい!と聴いてた訳ですよ。
そもそも状況なんてない訳だよね、海外の音楽を一人で家でシコシコ聴いてる訳だから。
 
だから僕の曲の作り方はすごく曲寄りだと思うんですよ。
家で聴いてた洋楽をなんとか自分でも作りたいっていう始まりだからね。
クラブでもっとノれる曲を作りたいとか、その土地の音楽を代々受け継がれたりとかってスタートじゃないからね。
 
そんな僕が、最近は土地や状況に合う曲を作りたいっていう願望がすごくあるんだよね。
 
例えばドライブしてる時に車で聴いて、純粋に気持ちよいもの。
ビーチで流れてて波や風にしっくり合うもの。
あるいは夏の夜に、秋の帰り道に、冬の早朝に、そういうシチュエーション・空気にしっくり合う曲を作りたいと思ってます。
 
そのためにはもっと音楽と一緒に旅に出ないといけないなって思いますね。
その時その時の空気をそのままCDに封じ込めるような、そんな作品も作ってみたいなと、ふとハワイで思ってしまいました。