最近TVゲームっつーものからちょっと離れてたんですよ。大人になったっつーの？ いや大人でもゲームはやるから、別に大人になったからってのは理由じゃないんだろうね（そもそも本当に大人になれてるのか？）。単純に忙しいからなのかな、それにちょっとでも時間があるとやっぱり友達と飲みに行ったりしちゃうから、家でゆっくりゲームをやるって事が前より少なくなったんだね。
で、昨年『MY THING』のTDで、エンジニアのZAKさんのスタジオに行った時、そこに『マリオテニス６４』があったんですよ。でスタッフとかと空き時間にずっとその『マリオテニス64』をやってたのね。そしたらこれがまた面白いゲームでさあ。まあわりと基本に忠実なテニスゲームなんだけど、キャラ選びから細かいアクション・カメラアングルまで、とても痒い所に手が届くというかね、すごいうまい作りなんだよね。僕と渡辺君、ディレクター・マネージャーの４人で代わる代わるやってたんだけどね、その内総当りのリーグとか組んでさあ、もちろんビリはいつも渡辺君なんですけどね（というか渡辺君は結局２日間で誰にも一回も勝てなかったな・・・・）。とにかくなんかかなりハマっちゃったんだよね。
次の日についつい自分でもそのソフト買っちゃったしね。そしたらその日ちょうど友達が弟連れて遊びに来て、結局俺の家で大マリオテニス大会になっちゃってね。なんかこういうの久しぶりだなーなんて思って楽しんでたんだよね。
なんかさあ、思えばTVゲームって何の生産性もないじゃない。まだねアーケードゲームだったらね、とりあえず外に出てるしさあ、そこでなんらかの横のつながりだったり外界との接触みたいな事もある訳でしょ。パチンコだってねえ、そもそもお金が出たり入ったりってのがあるしね、競馬とかのギャンブルだってやっぱりなんらかのお金なり情報なりの流れってものが起こるよね外に対して。
同じ家でやる事でも、インターネットとかはね、TVゲームと同じようでいて、ネットの向こうの人達や世界とつながるという意味で実は全く違う種類の娯楽だと思うんですよ。それに比べるとね、TVゲームってねえ、やっぱりすごく閉鎖的というかね、ホント家で一人なり友達と数人なりで盛り上がって終わりでしょ。まださあ小学生とか中学生ならね、ゲームの結果を学校で友達と話してどうこうとかって広がるかもしんないけどさあ、２０歳過ぎたともなればね、家でゲームやったって結局そこで終わりですよ、別に会社で裏ワザ情報を交換しあう訳でもないしさあ、そっから先への発展ていうのは全くない訳ですよ。
でもね、それがいいんですよ！！（なんかいきなり１８０度意見を変えるようだが・・・）そういう娯楽ってねえホント大事だよね。ゲーム始めるとさあ、それ以外の世界の事全く忘れちゃうじゃん、現実の世界で何があろうとね、ひとたびゲーム始まっちゃうともうそれどころじゃないんですよ。レバーとボタンをいかにさばくかってのに完璧に集中しちゃうじゃん。
僕とかね、やっぱり何してても、友達と飲んでても映画観てても、やっぱりどっか仕事の事考えちゃうんだよね。貧乏性なのかね？ 例えば映画観ててもね、いくらストーリーに集中していてもちょっと気になるBGMが流れたりすると「今の曲はなんだ？」とかね、「このカメラアングルはPVに使えるな」とかね、やっぱりついついそういう仕事モードになっちゃうんだよね。だからホントに頭が休まる事がないんですよ。そういう点でね、TVゲームは完璧に仕事から離れられるんだよね。もうさあ、向こうからテニスボールが飛んで来る、敵が攻めて来る、ブロックが落ちて来るって時にね、仕事の事なんて考えてられないでしょ。もうその対処だけで精一杯ですよ。そうするとね、自然と仕事の事とか普段の心配事から解放されてる自分がいるんですよね。
そういう意味ではね、全く知らない土地へ旅するとか、リゾートに行って仕事を忘れてのんびりするとか、そういうのと同じ位TVゲームっていうのは僕にとって開放感があるんだよね、現実と離れられるという意味ではね。
だからね、友達の家でなんの生産性もなくゲームをだらだらやってるとかって、僕にとってかなり良い時間ですね。「なんか俺、今を生きてる！！」みたいなね。ん？ちょっと大袈裟か？？
でもさあ女の子とかって、そういうの嫌がるじゃん。「ゲームなんかしてないで、外行こうよー！！」とかさあ、とにかく「どっか行こうよ」モードにすぐ入るでしょ。そこちょっと分かって欲しいね、俺としては。まあ毎日家でだらだらとゲームしてるとかってね、やっぱどうかと思うけどね。たまには何も考えないで家でのんびり好きな子とゲームとかってのは良いと思うんだよね。そういう男心、ワカル？？