2002年問題

コンピューター2000年問題なんつって随分と騒がれていたけど、結局少なくとも大きな事故というのは世界中起こらずに、今思えば何かのブームのように過ぎ去って行った訳ですな。きっとあれは実際のコンピューターの問題というの以上に世紀末であったりノストラダムスであったり、そういう精神的な不安感というのでなんか必要以上に盛り上がってしまったというのもあるんじゃないの? まあとにかく何も起こらなかったというのは良い事ですね。
 
しかし、実は僕は2000年問題以上に大変な問題がもうすぐやってくるんじゃないかと、密かに(たった一人で)心配しているのです。それこそが何を隠そう『2002年問題』なのです。
 
ここのところ世界はなんだかんだ言ってお祭り状態だったと思うんだよね。まあ一言で言ってしまえば『世紀末』という事で楽しい方向にも不安な方向にも実に盛り上がっていたと思うのですね。そりゃー単純に『1999年』とかってやっぱワクワクするじゃない、数字的に。『2000年』だってそう、やっぱり単純にカウントダウンとかってもうものすごく盛り上がったでしょ。そして『2001年』だってそうだよ、そりゃーいよいよ21世紀に突入!!なんだからね、盛り上がらない訳がない。つまりまあここ数年っていうのは年末カウントダウン的に言えばかなり『当たり年』だった訳だよね。
 
しかし一転して2002年ってどうですか? 一昨年の年末の様に「いよいよ1999年!!」でもない、昨年の様に「新ミレニアム・1000年に一度の年越し!!」でもない、今年の年末の「遂に21世紀!!」でもない。なんつーか単純に「ハッピーニューイヤー!!パチパチパチ、、、、」なんですよ、2002年って。これちょっと寂しくない?
 
つまり、ここんとこ世紀末だ!大予言だ!1000年に1回だ!新しい世紀だ!なんつってすっかりお祭り騒ぎに慣れっ子になってしまっている人類にとって、2002年ってなんかこうパっとしないというか、盛り上がりにかける気がしない? それこそが僕が心配している『2002年問題』なんですよ。
 
そう考えると2002年ってなんかこうすごく可哀想な気がするんだよね、なんつーの望まれずして生まれてきてしまった3男みたいなさあ、あんま誰も祝ってくれないの、出来ちゃったから、、、、みたいなね。長男の時はやっぱ盛大に盛り上がって、その次の次男(あるいは長女)もやっぱり喜ばれて、でもってそん次ってさあ、、、、ねえ、、、あらまた生まれるの?みたいな扱いなの。なんか2002年の年末ってそんな感じしない?「え、今年もやんのカウントダウン?、、、、、もういいんじゃん、別に、、」みたいな扱いになりかねない、というか少なくとも気持ちの盛り上がりは絶対去年や今年の様にはならない。 
 
これは何もカウントダウンの時だけの問題じゃないよ。やっぱりここん所良くも悪くも世界中何か先が見えない緊張感みたいのがあった訳じゃない。「本当に1999年人類は滅亡しちゃうんだろうか?」とか「2000年問題は大丈夫なんだろうか?」とか「21世紀ってどうなって行くんだろう?」とか、とにかく一つの区切りを迎えるにあたって何らかの緊張感というのがあった訳でしょ、それが2002年の時点で全くなくなるわけですよ。今まで「世紀末だから、、、」なんつってなんでも世紀末のせいにしていたのがなくなるんですよ。それと逆に「未来(21世紀)はこんなにすごくなってる!!」なんつって抱いていた様々な夢(お手伝いロボットが掃除してくれるとか)が圧倒的な現実によって崩されるんですよ。思えば人類は何かっつーと「未来の地球ではもう車で移動する必要はなく、、、、」とか「未来では食べたい物はボタンを押すだけで、、、、」なんつって、もうなんでもかんでも未来になればで片付けてたでしょ。子供が「明日必ずやるから、、、、」なんていつまでたっても部屋を掃除しないのと同じだよほとんど。未来(21世紀)がなんとかしてくれると思ってた訳でしょ。
 
そんな不安と期待が一気に2002年になると現実に引き戻されるんですよ。「はい皆さん、もう世紀末は終わりましたよ、いつまでもお祭り騒ぎしてないで!!21世紀になってもさほど何も変わらないというのも分かったでしょ!!はい仕事に戻って戻って!!勉強!勉強!!」なんてお母さんから注意を受ける子供の様になるんですよ、人類は2002年に。そりゃーもう全然2000年問題より大変ですよ、2002年問題の方が。
 
まあ、まだ2002年はなんか数字的にはゾロ目な感じで無理すればちょっとはお祭り後の余韻に浸れるかもしれない、でも2003年とか2004年とかさあ、あるいはもっと行って2016年とかね、マジでなんの個性もないでしょ、子沢山の家族がもう8人目の子供とかはめんどくさくて適当に『八郎』とかつけてるみたいなノリですよ。うーん、やっぱり心配だなあ、2002年以降の盛り上がりに欠ける年号において、すっかりお祭り慣れしてしまった人類がはたしてせっせと地道に生活できるだろうか?
 
2002年問題の解決法としては(僕が勝手に起こると言ってる問題に対して、その解決法まで勝手に伝授するというのはかなりひとり相撲なんだが、、、まあいいや)、2000年移行は1年を100年とするとかね。だから来年は2100年ですよ、でその次は2200年。なんかちょっとは盛り上がりそうじゃない? あるいは1年を1000年とするとかね。そうしたら来年はもう早くも3000年ですよ、かっこ良くない?盛り上がりそうじゃない?
 
それか逆転の発想で、1日を1年にしちゃう、そうすると毎日カウントダウンでしょ。もう毎日夜中になると街中で「10・9・8・7・・・・・」とかやってんの、これだったら毎日盛り上がる。「来週ってたしか世紀末だよね?」なんて会話が成り立ったりする。約3ヶ月に1回新しい世紀になるから、もうそりゃー嫌でも盛り上がるでしょ。学校とかも今の1学期2学期とかっていう制度をなくして、世紀末を一つの期間にすれば、期末試験も世紀末試験っていう名前になるから、なんか危機迫る感じがするでしょ? 期末試験だったら勉強も『一夜漬け』でいいかなって感じだけど、世紀末試験ともなるとなんかマジでちゃんとやんないと人類が滅びてしまうような気がする。だから『一年漬け(要は一夜漬け、この場合1年が1日なので、、、うーんややこしいなあ)』という訳にはいかない。
 
まあとにかく『2002年問題』は必ず起きる!!と断言していいでしょう。だから今から政府もちゃんと何らかの対策を練っておいて欲しいものです。