消費社会

最近つくづく思うんだけど、世の中に物が作られ過ぎではないだろうかねえ。僕は大学で経済学部にいたんだけど、経済学部で習う経済と言うものの基本には『より多くのものを生産し、より多くの消費を産みだし、より多くの利益を得る』という考え方があるみたいだった。もちろんそれだけを教えられた訳じゃないけど、どの講義も根底にはそういった消費主義のようなものが感じられた。

戦後の日本が経済的に貧しかった時代は確かにどんどん働きどんどん経済的に豊かになって行こうと考えるのが当然だっただろうし、そのお陰で今僕らは経済的にとても豊かな生活を送れているのだと思う。

しか〜〜〜〜〜しである、ここまで僕らは物質的に豊かになってTVは一家に一台以上・冷暖房完備・インターネットで世界中に丘サーフィンという時代になって、これ以上物を作る必要があるんだろうか?、もちろん僕だって新しいCDはどんどん聴きたいしデジタルビデオカメラも買っちゃったし代官山に行ってはくだらないオモチャなんかを買っている訳だけど、それにしても世の中に必要以上にものが溢れていると思わないか?ヘイキッズ!!!。

地球上の資源には限りがある訳で、自然破壊なんて言葉を出すまでもなく明らかにそれは危うい状況になっている訳ですよね。それなのに経済学部の講義では今だに資源がそこそこ豊かだった頃と同じ教育をしているし、サラリーマンの殆どはとりあえずどんどん売ってどんどん稼ぐという事が美徳だと思ってせっせと働いている訳ですよ。タクシーの運ちゃんはアイドリングバリバリ全快で客待ちしているし、お中元お歳暮で食べもしないものが沢山贈られてきては半年後には捨てられるし、これはまずいですよ絶対。

要するに戦後の経済成長期とおんなじやり方を、地球資源の限りが見えてきて環境問題も最悪な状況になって来ている現在でも続けていてどうすんだよオッサン達!ってことなのだよ。もうアンタの時代とそのやり方は終わったのだよ、というより終えてもらわないと困るのだよ、未来に生きる我々とその子供達にとっては。分かったかいグランパ?

ではではこういった消費社会を改善するにはどうしたら良いかって言いますと、あんま働かない事ですよ。働かないと言うと語弊があるんだけど、要は働けばお金が入る、お金が入ればそれを使いたくなるのが人でしょう、だから無駄な消費をしてしまう、買わなくてもいいものや食べ切れない食料まで買ってしまっていずれ捨てる事になる。

でも中には働かないと食って行けないとか働いても食って行くのが精一杯という人も大勢居ますよね、そういう人は今まで通り働いてください。

さてさてじゃあそれ以外の人は本当に働かないというのが一番の策かと言いますとそうでもないのです、人はやっぱり何かしていないと落ち着かないでしょ、じゃあどうしたら良いかと考えましたところ、要は働いてもお金が出来なければ良い訳ですよ、別にタダ働きというわけじゃないですよ、つまり物々交換になればいいんですよ。例えば僕がAさんに曲を作ってあげたとするそうしたらAさんがお礼に自分の畑で取れたキャベツを僕にくれるという感じにね。でも交換の対象が物だけだったら要はお金が無くなっただけで今までと状況はそんなに変わらないですよね、だから例えば僕がAさんに曲を作ったらAさんが僕を誉めてくれたなんてのでも良い訳ですよ、あるいは引っ越しを手伝ってくれたとかね、そういうのでいいんですよ。別に物々交換って言ったってなにも形の有る物でなくたって良いわけですよ。

なんか色々言い過ぎて大事な事が伝わりづらいですが、要するに今の人達(特に企業などで働く人達)が様々な価値と言うものを物質やお金で考え過ぎていると言う事ですね僕が言いたい事は、きっと。お金や物の為に何かをするんじゃなくて、友達や他人の為あるいは自分自身の為に何かをするというのはどうでしょうか?別にそこに一円のお金の動きも無くても良いんじゃないの?

僕らの音楽だって内容で判断されるべきものであって売り上げ枚数で評価されるべきじゃないんですよ。サラリーマンの皆様も本当の意味での仕事内容で判断されるべきで単純な営業成績などで評価されるべきじゃないんですよ。そもそも子供はテストの点で判断するべきじゃなくて性格や人間性で評価してあげるべきなんですよ、お父さんお母さん!。

というわけでこんな結論を出しますと道徳の授業のようですけど、今の消費社会と言うものを作り上げているのは結局自分の頭で考えることの出来ない人達だと思うのですよ、僕は。だからお金とか数字とそういう形ある比較しやすいものにしか価値観を見い出せない、常識とかに囚われずに自分の頭でこれは良いとかこれは悪いとか判断出来ない。そういう個人の考え方より会社の方針とか社会の常識の方を重要視する方々が結果的にどんどん消費を促している、そんな世の中だと思う。だからこれはもう価値観そのものを変えて行かないと解決しないと思う。

だからみなさん『僕らは僕らを考えて行こう』なのですよ。